ターコイズとは
ターコイズ(トルコ石)とは、人類が愛用した宝石の中で最も古い歴史を持つ鉱物です。
ターコイズの性質
名前 | TURQUOISE = ターコイズ |
和名 | トルコ石 |
比重 | 2.40~2.85 |
劈開 | 良好 |
断行 | 不平坦状ないし貝殻上 |
結晶系 | 三斜晶系、微小結晶、塊状 |
化学組成 | CuAl6(PO4)4(OH)8・4H20 |
透明性 | やや半透明から不透明 |
屈折率 | 1.61~1.65 |
ターコイズの歴史
古代エジプト遺跡では(紀元前5000年)ブレスレットが出土されており、この宝飾品が”最古のジュエリー”だと思われます。
ほぼ同じ時期にメソポタミア(現在のイラク)でもターコイズのビーズが出土し、ファラオ・セメルケットの在位期間(紀元前2923~2915年)の残された記録によると、数千人の人夫を使った採掘作業の有様が詳細に記述されています。
産地の歴史としては、中近東が最も古く、シナイ半島(現在のエジプト)、後にペルシャ(現在のイラン)、北東部のメシェッドが主な採掘場所で、現在では良質と言われるターコイズの産地は、アメリカ・アフガニスタン・チベット・ペルシャです。その他にも、イラン・中国・オーストラリア・タンザニア・チリ・メキシコと主に銅の副産物として採掘されています。
ターコイズで装飾されたファラオ・セソストリスⅡ世(紀元前1844~1837年)の胸当ては、現在のニューヨークのメトロポリタン美術館に収蔵されている。
ターコイズの名前の由来
名前の由来としては、トルコの商人によってトルコを経由して(シルクロードを使い)ヨーロッパへ供給されていた為、”turceis”→フランス語で”turquois”→英語圏で『e』を付けて、”turquoise”(ターコイズ)となりました。
ターコイズの品質について
採掘されて研磨のみ施された状態が一番良いのですが、天然強度が『4~7』(モース硬度:ダイヤモンドを10として相対的に硬度を表す)と低めの物が多い。
①多孔質(細かい穴が無数にある)。
②実際に硬度が5~7の採掘量は少ない。
上記の理由をふまえると天然(ナチュラル)の状態で宝石として使用できるものになると、全体の量の1~2割程度。ハイグレードと言われるターコイズになるとそこから更に1割程度です。