ターコイズの加工
ターコイズはナチュラルの状態で使える量が少ない為、加工技術も成長して1972年にフランスのギルソン社がターコイズのイミテーションの製造に成功したり、アニリン染料や銅の燐酸塩を多孔質の細かい穴に圧迫し注入し、色と硬さを出したりしています。
ターコイズの加工例
①Stabilized (スタビライズド)
上記でも説明したように、ターコイズは多孔質な為、その細かい穴に樹脂を入れ、色と強度を出します。主に低グレードなターコイズやハウライトなどに使用します。
②Dyed Stabilized (ダイド・スタビライズド)
①とほぼ変わりませんが、樹脂の代わりに液体プラスティックと青い染料を気圧を掛けて気泡を入れます。
③Reconstituted (リコンステチュテッド)
一度ターコイズを粉にしたり、ルース加工時に出た残りカスに樹脂・塗料を混ぜて固める。
④Enhanced(エンハンスド)
パテントの方法だと思いますがアニリン染料や銅の燐酸塩を気泡に入れ、色を出します。
⑤Waxed (ワックスド)
グリースなどの脂分を石に浸透させ、色を濃くします。
ターコイズの変色について
ターコイズの加工石について説明しましたが、天然(ナチュラル)のターコイズは、年々青色が濃く深くなったり、深い緑色に変化していきます。これは天然(ナチュラル)ターコイズのみに起こる現象です。加工処理を施したターコイズやイミテーションには略変色しません。元来インディアン達は、変色していくことを ”自分の悪運をターコイズが吸い取ってくれる、そして自分の代わりに割れてくれる” と考え、お守りとして愛用していました。
ターコイズの組成式
少し難しい話ですが、ターコイズの組成式は、CuAl6(PO4)4(OH)8・4H20 で、主に銅とアルミニウムの化合物にリン酸塩が加わる事でターコイズは形成されています。アルミニウムは「長石」から、銅は「銅鉱」より供給されリン灰石や動物の化石から「リン」は得られます。ですので、銅の副産物に属します。しかしながら日本の銅山にてターコイズが取れないのは、ターコイズの青色なのは、銅の青緑色から作られるからです。あまり雨が降る地域では、銅の青緑色が結晶化する前に流れてしまうので、主に砂漠地帯の銅山で形成されます。