ターコイズの種類
ターコイズの色味・ウェブの入り具合や色味・マトリックス石英や黄鉄鉱(パイライト)の入り方など、個人によって好みがあると思います。ここではターコイズの種類や色を写真と一緒に紹介していきます。
自分好みのターコイズを探す為に
自分好みのターコイズを探すということは、○○鉱山だからではないと思います。ターコイズは全採掘量からノートリートメントのターコイズでカットするだけで綺麗な輝きを見せ、更にその鉱脈の特徴をベストな状態で備えたターコイズは、それこそ稀なものです。その中でもLander Blue(ランダーブルー)という鉱山については慎重にならざるお得ません。
インディアンジュエリーについて興味を持ち調べてみるとCharls Loloma(チャールズ・ロロマ)やLee Yazzie(リー・ヤジー)というアーティストを必ず耳にするのと同じで、ターコイズを調べていくと必ずといっていい程、Lander Blue(ランダーブルー)という鉱山名を目にします。 Lander Blue(ランダーブルー)についてですが、ターコイズには様々な種類があり、ランダーブルーターコイズよりも入手困難なターコイズも当然存在します。
好きになったターコイズの種類の背景を知りましょう
そもそも個人個人、青の色味・ウェブの入り具合・ウェブの色味・マトリックス[石英や黄鉄鉱(パイライト)]石英や黄鉄鉱(パイライト)}の入り方など、それぞれ好みがあるのは当然であり、鉱山名のみで何かを限定するのは不可能です。「自分の好きになった(持っている)ターコイズの種類を調べて、どんな背景をもっているのだろう?」ということが大切だと思います。以下にターコイズの種類の名称と写真を紹介していきます。
ターコイズの写真と名称
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インディアンマウンテン Indian Mountain
Indian Mountain(インディアンマウンテン )は1970年頃からネヴァダ州の中央東部、ランダー郡で採掘が始まりました。元々は、1970年にショーショーニー族の羊飼いが、丘の中腹で羊の放牧をしている時に、鉱脈につまずいて発見されたと言われています。別名でNevada Blue(ネバダブルー)やTimeberline(ティンバーライン)とも呼ばれます。青色から薄めの緑色まで出土し、茶・黄茶・黒のウェブが入ります。ハイグレードになると綺麗な青色に太目の黒いウェブが入ります。
キャンデラリアターコイズ Canderalia Turquoise
Canderalia Turquoise(キャンデラリアターコイズ)とは1982年にアメリカ・ネバダ州トノパー付近で発見されました。鉱山付近で働いていた労働者が偶然トルコ石を発見して弁当箱に入れて持ち帰ったことから、ランチボックスターコイズとも呼ばれています。鉱山はすでに閉山しており、ハイグレードで非常に希少なターコイズです。明るく透明感のあるブルーの色目が主ですが、稀にブルーとエメラルドグリーンが混在するような微妙な色目のものもあります。ベージュから茶色のマトリックスが一般的で、黒いマトリックスは珍しいです。また、クモの巣状のスパイダーウェブと呼ばれるマトリックスがはいったものも少ないといわれています。
キングマナッサ King Manassa
King Manassa(キングスマナッサ)とは石の色は青色から緑色まで採れ、マトリックスはウェブ状ではない模様が多く、黄茶などの茶系が入りったターコイズです。古くは先住民によって採掘されていましたが、1890年に金の採掘者I.P.Kingによって再発見されました。現在でも採掘が行われている鉱山です。
ブルーバードターコイズ Blue Bird
Blue Bird Turquoise(ブルーバードコイズ)とはメキシコのバハカリフォルニア州で産出されているターコイズです。現在も採掘が行われている鉱山で、黄緑から透明感のある青色まで採れます。スリーピングビューティーに近いターコイズが出土しています。 別名でブルーバハとも呼ばれています。
キングマンターコイズ Kingman Turquoise
Kingman Turquoise(キングマンターコイズ )とは、昔からインディアン達がターコイズを採掘していた歴史のある地域、アリゾナ州キングマン鉱山で採れたターコイズです。 現在でもColbaugh Processing Incによって運営されていて、採掘量が多く非常に有名な鉱山です。別名でミネラルパークと呼ばれています。中間的な空の色から濃い青まであり、時々緑っぽい色のものもあります。マトリックスも白や黒から赤茶まであります。また、バーズアイと呼ばれる均等に染み出すようなスパイダーウェブが入っているものは特にハイグレードになります。キングマン鉱山の側にあるイサカピークというエリアで採掘されたターコイズは非常にグレードが高く、コレクターの中で人気があり高価なターコイズの中の一つになっています。
ビズビーターコイズ Bisbee Turquoise
Bisbee Turquoise(ビズビーターコイズターコイズ)はアリゾナ州南部の町ビズビー近郊で1974年より採掘が始まった、アメリカ産の中でも有名なターコイズです。透明感と深みのある青色の石に赤いマトリックスが混じっていることで知られていますが、美しい深緑のものもあります。特に高品質とされるのは、銅山の一角にあるラベンダーピットという露天掘りの坑から産出され、世界で最も青い石と言われています。1960年代に閉山されていて現在は採掘を終了しています。その希少性、独特の色、硬度の高さが多くのコレクターを魅了し続けており、人気と評価につながっています。
ダメイル [ダマリ]
Damele
Damele(ダメイル [ダマリ] )ネバダの東中央、キャリコレイク鉱山の近くにある小さな鉱山から採掘されます。鉱山が小さいため産出量が少なく非常に希少な価値のあるターコイズのひとつです。亜鉛を含んでいるため非常に独特なグリーン系の色合いをしていて、マトリックスはこげ茶から黒のスパイダーウェブが入っており、硬度もあります。
ブルーダイアモンドターコイズ Blue Diamond Turquoise
ブルーダイアモンドターコイズは、1950年代後半から1980年にネヴァダ州ランダー(Lander)郡オースティン(Austin)の近郊にある鉱山で採掘されたターコイズです。産出量の少ない”ハットマイン”と呼ばれる希少な鉱山のうちの一つで、硬度が高く、スモークががかった黒(チャート)のマトリックスが入っていることが多いです。
ナンバーエイトターコイズ #8Turquoise
#8Turquoise(ナンバーエイトターコイズ)はネバダ州にある北ユーレカ群で1929年から61年まで採掘されました。アメリカ産ターコイズの中でも希少価値が高く、非常に有名です。1925年にカーリンというバーテンダーに発見されたと言われ、29年にバフィントンとスプリンガーに発見されても、彼は権利を主張することはなかったそうです。採掘権は幾度か売られ、61年に鉱山が枯渇するまで採掘され続けました。金、黒、赤、茶色などのスパイダーウェブ(蜘蛛の巣状の網目)が特徴です。色は水色から濃いブルーまで様々で、やや緑がかっているものもあります。その美しさと、現在はもう採掘が不可能であることから、コレクターにも人気の高いターコイズです。
モレンシーターコイズ Morenci Turquoise
Morenci Turquoise(モレンシターコイズ)は、アリゾナ州の南東に位置する最大級の銅山で、副産物として大量のターコイズが産出され1990年くらいまで採掘されていました。色は水色から濃いブルーまであります。稀にスパイダーウェブ(蜘蛛の巣状の模様)が入るものもあり、美しいブルーと金色の珍しいマトリックスはコレクションする価値のある貴重なターコイズであり、コレクターの間では非常に高値で取引されています。銅山はフェルプスドッジ社によって運営されています。
ランダーブルーターコイズ Lander Blue Turquoise
Lander Blue(ランダーブルー)Mineは採掘期間が約3年しかなく、世界中でどのくらいのターコイズディーラー・コレクターがどれだけ所持しているのか?というほど大変貴重です。青の色味が濃く、ウェブの入り方が非常に細かく均等で、ハイグレードと呼ばれるものは太陽光の下で見ると青色が浮いてくる感じがする程美しいといわれます。
レッドマウンテンターコイズ Red Mountain Turquoise
Red Mountain Turquoise(レッドマウンテンターコイズ)はネバダ州ランダー群の小さな町コルテスの傍に位置する鉱山で採掘され、わずかに緑がかった深いブルーと赤茶色のスパイダーウェブか特徴的なターコイズです。1971年に発見されて以来、幅広いクォリティの石を大量に生産して来ました。そのウェブの美しさは、ローンマウンテンやランダーにさえ匹敵するといわれ、その質の良さからランダー、ナンバーエイトなどと並んでアメリカ南西部産のハイグレードなターコイズの一つといわれています。レッドマウンテンはナゲットを多く産出する事で有名で、そのナゲットは非常に美しい首飾りを作るのに使われてきました。
ローンマウンテン Lone Mountain Turquois
Lone Mountain Turquois(ローンマウンテンターコイズ)は、ネバダ州トノバー近郊の鉱山で採掘されるターコイズです。1920年に銅を探しに来た人の掘り起こし後から、高品質のターコイズが発見されました。初期の色はクリアブルーに黒のウェブ。現在は灰色がかっています。Fossilという化石の部分もあり、非常に希少でローンマウンテン以上に貴重なのはランダーブルーしかないと言われるほどです。 ローンマウンテンで掘り起こされたターコイズは全て、非常に小さいものでも無駄にされずに、カリフォルニア州サンゲーブリエルにある工場でカットされて磨かれるので、ラフ(原石)のまま市場に出されたものは滅多にないといわれています。Charles Loloma等、多くの有名作家が好んで使用することでも知られています。